心穏やかに生きる練習
りん
心穏やかに生きる練習
ポジティブな人に憧れた。
何にでも前向きに、明るく考えられる人。
そんなポジティブな人になりたいと思った。
でも、憧れているポジティブな人になることは、諦めた。
思考の癖は、そう簡単には変えられない。
どうしてもネガティブな思考は出てきてしまう。
私の憧れのポジティブになろうとすると、
ネガティブな私が出てくるたびに、その自分を否定してしまう。
「また悪い方に考えてる」
「どうして前向きになれないんだろう」
そんなふうに、自分を責めてしまう。
そのたびに、自分が嫌になって、心が不安定になる。
もう、いっそのこと。
ネガティブな私を消そうとするのをやめた。
ネガティブな思考は、
狩猟民族時代に“悪い方を想像することで危険を回避する”ための脳の癖だと知った。
そう思うと、
これは私の弱さではなく、本能なのだと思えた。
無理にポジティブになろうとしなくていい。
ネガティブだからって、私が悪いわけではない。
最悪を想定して対処法を考えておくことも、
実はひとつの強さかもしれない。
でもちょっと、
いや、結構、、
疲れる。
頭の中で何通りもの悪い未来を想像して、
まだ起きてもいないことで消耗してしまう。
思考が止まらないときは、
「まあ、いいか」と、強制終了させてみる。
完璧に納得しなくてもいい。
無理に前向きにならなくてもいい。
ただ、一旦止める。
できるだけ、まだ起こってない未来から気をそらすように、
今、目の前のことに目を向けてみる。
小さなことでいい。
コーヒーがいい匂い。
あ、おいしいな。
窓から入る日差しがあたたかい。
ポジティブ思考に変換しようと頑張るより、
いったん「今」に戻る方が、私にはやさしい。
ネガティブ思考を「やめる」のではなく、
ネガティブな自分を否定することを手放した。
そんなふうに、ちょっとずつ。
心穏やかに生きる、練習中。